世界の歴史 第一回



以下はアローマーク在住の高名な歴史学者ブライアン・バイフォード[CL1.1]氏の近日発売の著書『アルビオンの歴史[CL2.1]』から抜粋した連載の第一回です。我々「アルビオン歴史協会の友」は、バウワーストーンの書店「ファイン・プリント」様との提携により、これを皆様に共有できることを嬉しく思います(「ファイン・プリント」書店[CL3.1]: “本と書店に没頭しましょう”)
アルビオンの暗い起源
「私たちはどこから来たのか?」
アルビオンの人々は、長くこの問いについて考えてきた。考えてきた「者もいる」と言うべきか。それ以外のさほど好奇心旺盛でない者が、これについて思いを巡らすことはほとんどないようだ。あるいは自分たちの祖父から聞いた「好色な巨人が、山の上にアルビオンという子を為した」という類の民話を喜んで信じているか。
「でも」と私は自分の祖父に尋ねた。「この話が本当なら… その巨人はどこからやって来たの? その山はどこから?」答えはなかった。
読者諸兄には断っておきたいが、私は民話やおとぎ話にほとんど関心がない。厳格な調査と徹底した考証[TW4.1]を通じて、アルビオンの歴史の「真実」を明らかにしたと考えている。
もちろん、伝説なら誰もが知っている。はるか昔、アルビオンは厳しくも柔らかな美を誇る緑の大地だった。ところが、その美が欲望の対象となったという話だ。そうしてアルビオンは、「ブレードのジャック」「ブレードのナイト」「ブレードのクイーン」という3名に支配された。「宮廷」と総称されたこの者たちは、アルビオンの外から来たと言われている。彼らは人の顔をしていないことを隠すため、仮面を付けていた。強大な力と冷酷な心を持っていた。彼らの支配した時代は、苦難、苦痛、苦悩の時代だった。

その終わりは? これに関する伝説も、誰もが知っている。古代王国の複数の文書から、ごく普通の人間の中からわずかな者が突如として魔法を操る力に目覚め、「意思」によってこれを駆使したことが示唆されている。こうした意思の力を行使する「英雄」たちは、その伝説的始祖である「ウィリアム・ブラック」と、「ブラッドの英雄」「バウワーの英雄」という、比較的知名度の低い2人の英雄に導かれた。昔話ではこの伝説の3人が「宮廷」を倒し、抑圧されていたアルビオンの人々に新たな時代をもたらしたと言われている。

しかし… 「宮廷」の支配の終焉に関しては異説もある。力に飢えた狡猾なブレードのジャックが2人の同胞を裏切り、その企てが紆余曲折の末「宮廷」の没落を招いたことを示唆する文書がある。また古代王国の学者の中には、単に「宮廷」が飽きたのだと言う主張もわずかに存在する。彼らはまた新たな玩具、新たに支配する地、新たに苦しめるべき、まだ無傷の民を求めてアルビオンを去ったのだ、と。
この説が本当なら、「宮廷」はいつ戻ってきてもおかしくはない…
だが寛大な読者諸兄よ、恐るるなかれ。これらの相反する諸説を徹底的に分析した結果、私は以下の結論に達した。「宮廷」の伝説は民間伝承… ことによれば英雄ギルドのプロパガンダと言ってもよい。私は「宮廷」などというものが、ある暴君とその圧政に関する伝承が、数百年の時の経過により、おぞましい形に歪められたものにすぎないと考える。
「古代王国」に新しく現れた英雄の支配者層が、自らの支配を正当化するため、手の込んだ作り話をこしらえたと考えるほうが、より筋が通るのではないか? 今日でも、英雄ギルド内には「宮廷」の伝説を称える壁画が見られる。
あるいは、そういう噂がある。ギルドマスターには中へ入れてもらえなかった。
だが、「宮廷」が倒された時に英雄の時代が幕を開けた。これだけは疑う余地がない






























